近所の銭湯といってもけっこうな数ある。
いちばん気に入っていた,50度近くある銭湯は,2〜3年前店じまいになった。
おそらく温度計が壊れていたので,常に48度とかそんな辺りを差していたのだとおもうけれど,異様に熱かった。
常連客ばかりで,どうやら時間帯によってぬるくしてもいいようだった。
早めの時間帯に,蛇口の水をひねったら怒られたことがある。
裸の男に。
つまり,裸の男が裸の男に叱られたということだ。
その時,もっと遅い時間帯はぬるくしてもいいのだと教えてもらったのだった。
厳密にきまっている訳でも無さそうだし,見極めが面倒なので,その後は熱い湯に慣れた。
慣れれば慣れたで,おじいさんがざばざば薄める。
湯と逆に,水風呂はやたら冷たい。涼む庭は外から見える。
くたびれたのを隠しもしない老夫婦がやっている。
無くなるべくして無くなった銭湯ではあるが,じぶんは妙に気に入っていた。
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